韓国企業で人工知能(AI)視覚認知技術を開発するSTRADVISIONとモジュラー自動運転技術のサプライヤーであるハンガリー企業のaiMotive(エーアイモーティブ)は5月29日、量産実績のあるカメラ認識技術と自動車の機能安全規格「ISO26262」認証済みのニューラルシミュレーションが、統合型ADAS(先進運転支援システム)開発ワークフローでどのように連携できるかを示す共同概念実証の結果を発表した。

■走行記録を合成環境に変換

両社の協業はスケーラブルなASAS開発の中核的な課題に対応するもので、実世界のフリート走行記録を極めて現実に近く、シミュレーションに利用可能な合成環境へ大規模に変換する方法を開発する。

STRADVISIONは世界で累計500万台超の量産車両に搭載された実績を持つ「SVNet」認識プラットフォームを提供。韓国の道路走行記録からODD(Operational Design Domain:運行設計領域)を考慮した解釈とシナリオ抽出を行うことで、スケーラブルな検証ワークフローに向けて、認識において重要な運転シナリオの特定と構造化を可能にした。これに対してaiMotiveの「World Extractor」がニューラル再構成を適用し、これらの認識由来のシナリオと生データを「Gaussian Splatting」を用いて詳細な3D環境に変換し、元の映像と見分けがつかない合成センサーデータを生成する。

■動的・静的アクターを追加して無数のシーンを作成

生成された合成データセットは、世界初のISO26262の「ASIL―D」認証取得済み自動車用シミュレーターである「aiSim」を用いて作成。さらに、元の記録には存在しない車両や歩行者などの動的アクター、道路付帯設備や交通標識などの静的アセットを含む多種多様な3Dアセットをシナリオに追加し、無数のシーンを作成できる。生センサーデータの取り込みから、ニューラル再構成、シナリオ生成、合成データのエクスポートに至るまでのパイプライン全体は、クラウド基盤上で大規模に稼働することが検証されたとしている。

統合により実世界の認識とシミュレーションの間にフィードバックループが確立され、シナリオの網羅性が向上し、ADASと自動運転システムのより効率的で信頼性の高い導入に貢献。手作業による3D環境作成を必要とせずに、フィールドテストとシミュレーションベースの検証とのギャップを最小限に抑えるという。

2026/6/1

 

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