独フォルクスワーゲン(VW)は23日、VWグループの車載ソフトウエア統括子会社であるカリアド(Cariad)がベルリンで車載ソフトウエア開発拠点を開所したと発表した。ソフトウエア定義車両(Software Defined Vehicle、SDV)に向けた人工知能(AI)技術の開発拠点と位置づけている。
■従来の7拠点を1カ所に集約
同拠点の名称は「カリアド・オートモーティブ・ソフトウエア・ディベロップメント・キャンパス」で、約1000人の専門家が勤務する。従来は7カ所に分散していたソフト開発部署を同拠点に集約した。
同拠点ではすべての製品やプロセスにAIを不可欠な要素として組み込む方針。AI技術は自動運転システムや先進運転支援システム(ADAS)に必要な車外の環境認識技術から車内の人間との意思疎通に至るまで、あらゆる領域を担うことによって車内での顧客体験を新たなレベルへと引き上げるとしている。同拠点はワークショップやテストラボも備えており、自ら書いたコードを実際の路上で走る車両に実装したいと考える開発担当者にとっては理想的な環境になるという。
■2つのソリューションが近く量産へ
同拠点ではすでに量産に近い2つのソリューションの開発が進んでいる。一方は「CARIAD ADAS Stack」と呼ばれる自動運転システムで、最初のバージョンはVWの「ID. EVERY1」に搭載される予定。もう一方は「CARIAD Digital Assistant」と呼ばれるAIアシスタントで、ドライバーの意図や要望を理解し、移動ルートの計画といった複雑なタスクを処理することができる。
CARIAD Digital Assistantはポルシェの「マカン」と「カイエン・エレクトリック」にボイス・パイロット(Voice Pilot)として採用され、その後、グループ内の他のモデルにも順次搭載される予定とされる。
2026/6/24


