マレーシアの中古車販売台数は2014年の39万4000台規模から20年には30万700台へと23.7%縮小する見通し――。市場調査会社フロスト&サリバン(F&S)が予測している。新車との価格差が縮まっていることが主な理由という。


F&Sによれば、マレーシアの中古車は条件にもよるが、新車と比べると概ね30%ほど安値となっている。中古車市場で最も人気があるのは国民車ブランドのプロトンとプロドゥアで、これにトヨタ、ホンダが続く。

だが、過去数年間で消費者の中古車への関心が薄らいでおり、自動車購入者の約60%が毎年、新車に買い替えているという。

マレーシア政府は14年1月、新たな国家自動車政策(NAP)を発表。同政策では向こう5年間で新車価格を20~30%引き下げることを目指しており、中古車の需要が減退することが予想される。

一方でバンク・ネガラ・マレーシア(中央銀行)は、個人の自動車ローンの数を制限するとともに、昨年7月には政策金利(OPR)を3年ぶりに引き上げており、新車と中古車の市場にとっては逆風となっている。

2015/5/13

 

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