自動車部品大手の米デーナ・ホールディングは17日、テキサス州セダーパーク市でグローバル・テクノロジー・センターを正式開所したと発表した。新開発の連続可変遊星ギア(CVP)技術「VariGlide」を採用したライトビークルとオフハイウエー車のトランスミッションの設計を手掛ける。同社にとって16カ所目の技術センターとなる。

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新センターの面積は4万平方フィート(約3720平方メートル)で、現在はエンジニアとスタッフ35人を雇用。最大で80人の収容が可能という。

VariGlideは、CVP技術を持つ変速機メーカーの米フォールブルック・テクノロジーズとの提携を通じて開発。トランスミッションの機構を簡素化するとともに効率性を高め、燃費と排ガス量の削減を実現する。

新設したグローバル・テクノロジー・センターは、VariGlideをデーナの性能・耐久性の水準に適合させるため、エンジニアリングステーションや各種試験、プロトタイプ製造などの設備を持つ。

デーナは過去2年間で研究開発(R&D)センターを3カ所新設。2013年には中国・江蘇省無錫市に、14年にはインド西部マハラシュトラ州プネに、それぞれ包括的な技術センターを開設しており、イタリアでもメカトロニクスの技術センターを計画している。

デーナは米オハイオ州モニーに本社を置き、商用車とオフハイウエー車両の駆動系技術、シーリング技術、空調システムなどを手掛ける。世界 25カ国で製造、販売、アフターサービスを展開し、従業員数は約2万3000人。2014年の売上高は66億米ドルだった。

フォールブルックは、米カリフォルニア州サンディエゴに拠点を置く独立系の技術開発企業。世界各国で特許と特許出願を500件以上保有している。

2015/6/18


 

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