化学大手の独BASFは12日、ポリウレタンフォーム「Elastoflex E」とクラスAフィルムをハニカム構造で組み合わせた軽量素材を自動車の外装部品向けに開発したと発表した。ダイムラーの小型車、スマート「フォーツー」のルーフモジュールとして供給を開始する。

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新型スマート・フォーツー向けのルーフモジュールは、ペーパーハニカムを2枚のグラスファイバーマットではさみ、低密度のElastoflex Eを用いた含浸プロセスを経て、特色のクラスAフィルムと一緒にプレスして製造する。

ハニカム技術はこれまで、ローディングフロアやルーフライニングなどの内装部品に使用されてきたが、BASFはElastoflex Eの粘着性と反応性を調整することで外装部品への使用を可能にした。これにより従来のルーフと比べて30%の軽量化を実現したとしている。

■上海の樹脂工場を開所

BASFは同日、上海化学工業区(SCIP)に設置した樹脂・電着塗料工場を開所したと発表した。同社にとって中国初の樹脂工場となる。同工場の稼動により約70人の新規雇用が創出される。

BASFコーティングのKamieth社長は開所式典で、新工場がアジア太平洋地域の自動車産業の長期的な成長を支援するものだと述べた。同社は昨年、SCIPに建設した自動車用塗料の新工場の操業を開始している。

2015/8/13

 

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