ドイツの鉄鋼・自動車部品大手であるティッセンクルップはこのほど、ドイツと世界大手の複数の自動車メーカーから電動パワーステアリング装置(EPS)の大量供給契約を受注したと発表した。自動車部品事業の製品としては過去最大の売上高になるという。


2016年以降に年間で計300万ユニットを納入することになっており、額面にして45億ユーロ(6016億円)の増収が期待できるとした。納入先の企業名は公表していないが、いずれも販売台数の多いモデルを含むプラットフォーム(車台)向けに納入するとした。

地域的にはドイツを含む欧州だけでなく、アジアや北米などでもEPSを供給する。同社は今年4月にメキシコ中部プエブラ州でステアリング部品の新工場を開所していた。昨年にも中国・上海で新工場を立ち上げている。

■100キロ当たり0.5リットルの燃費改善
同社のEPSは従来の油圧式パワステと比較した場合、100キロメートル走行当たりで最大0.5リットル燃費を改善する効果がある。このほかにも自動パーキングや車線逸脱防止装置や自動運転システムなどを導入する際にも柔軟に対応できることが特長とされている。

同社自動車部品事業の昨年度の売上高は98億ユーロ(約1兆3101億円)だった。

 

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