フランスの自動車部品大手ヴァレオは21日、車載テレマティクスとモバイル・コネクティビティー・ソリューションの独peikerを買収することで合意したと発表した。両社は今年2月に技術提携契約を結んでいた。規制当局の承認を得た後、2016年中に買収が完了する見通し。買収額は公表していない。

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peikerは米国とメキシコ、フランス、中国に子会社を置き、15年の売上高は約3億1000万ユーロ(約410億円)に上る見込み。同社の買収により、ヴァレオはV2V(車車間)およびV2I(車両インフラ間)向けの無線通信技術とともに、第4世代移動通信システムの「LTE Advanced mobile」に準拠した製品の開発を加速することが可能となる。

ヴァレオのジャック・アシェンブロワ最高経営責任者(CEO)は「peikerチームをヴァレオに迎え入れられることは喜ばしい」と述べたうえで、peikerの技術とサービスは、自動運転車(自動走行車)やコネクテッドビークルなどの分野をリードすることを目指すヴァレオの方針に完全に合致していると強調した。

peikerの買収により、ヴァレオのドイツ国内の従業員数は、エンジニア150人を含む700人となる。

peikerの前身は、1946年にHeinrich Peiker氏らが創設した工場Beerwald & Coで、当初は音波装置などを製造、販売。近年ではブルートゥース(Bluetooth)対応の車載ハンズフリー・システムなどを製造し、BMWやメルセデス・ベンツなどに供給している。

 

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