韓国の鉄鋼大手ポスコは、アルゼンチンのリチウム事業の商業化を本格的に開始する。14日には同国北部サルタ州ポジュエロス(Pozuelos)塩湖のリチウム生産工場の起工式を開催した。年内に完工し、商業生産を開始する予定。同工場では2次電池用の高純度リチウムを年間約2500トン生産し、電池用の陽極材を生産する韓国内外の陽極材メーカーに供給する。電気自動車(EV)1台当たりの電池原料として約40キログラムのリチウムが必要なことを考えると、約6万台分となる。

49316.jpg


海抜4000メートルに位置するポジュエロス塩湖は、面積が106平方キロメートルで、リチウムの推定埋蔵量は約150万トンに上る。

ポスコは今年初め、ポジュエロス塩湖の租鉱権を所有するアルゼンチンのリテア(Lithea)と原料供給のための契約を締結。リチウム事業進出のための安定した基盤を確保した。

新工場には、従来の工法ではリチウム抽出に1年以上かかっていた期間を化学反応によって大幅に短縮したポスコ独自の技術が適用されるという。

2016/2/19

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する