豊田通商は28日、アルゼンチンで豪州のリチウム資源開発会社Orocobre、現地のフフイ州鉱業公社(JEMSE)と共同で行っている炭酸リチウム生産事業の年産能力を1万7500トンから4万2500トンに拡大すると発表した。車載用リチウムイオン電池を中心としたリチウム需要増に対応する。2020年7月ごろの拡張生産の開始を予定する。


豊田通商はOrocobreとともに2014年末からアルゼンチンのオラロス塩湖での炭酸リチウム生産を開始。自動車の電動化が急速に進むなか、引き続きリチウム需要は伸びることが予想されることから、生産能力を増強することで長期的・安定的なリチウム供給体制の構築を目指す。

オラロス塩湖で生産事業を行っているサレス・デ・フフイ(Sales de Jujuy、SDJ)の拠点に、かん水をくみ上げる井戸、濃縮させるための蒸発池、製造プラントを追加建設し、年産2万5000トンを追加し、販売は豊田通商が担う。

リチウムイオン電池の技術革新に伴い、水酸化リチウムの需要増も見込まれることから、拡張後に増産した炭酸リチウムを精製し、水酸化リチウムの生産・供給体制を日本国内で構築することも引き続き検討しているという。

2018/11/29

 

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