カナダの自動車部品大手であるマグナ・インターナショナルは22日、二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル(炭素中立)」を2030年までにグローバルで実現するとの目標を発表した。欧州事業では2025年までの実現を目指す方針だ。

具体策としては、再生可能エネルギーによる電力の調達を2020年の12%から100%に引き上げることや、事業によって生じる廃棄物のリサイクル推進などを挙げている。

同社のコタギリ最高経営責任者(CEO)は「炭素中立は社会的責任を果たすと同時に気候変動に立ち向かうという意味でビジネス的にも必須の条件となった。従業員やサプライヤー、顧客と協力して実現していきたい」と語った。

■GMやヴァレオよりも早期の目標に

自動車業界では、ゼネラル・モーターズ(GM)が今年1月に2040年までに製品と事業の両面でカーボンニュートラルを実現すると表明。フランスの自動車部品メーカー大手ヴァレオも2月に2050年までに自社のすべての事業活動と世界中のサプライチェーン全体でカーボンニュートラルを達成することを目指すと発表しているが、マグナの目標年である2030年は他社と比べて特に早い時期に設定したことになる。

2021/4/26

 

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