欧州自動車工業会(ACEA)は20日、2030年までに欧州連合(EU)加盟27カ国と英国で少なくとも6万台の燃料電池(FC)トラックが配備されると予測し、最低でも1000カ所の水素充填ステーションを開設する必要があるとの見方を示した。ACEAは、EU全体で必要な数の水素充填ステーションを整備するため、加盟国ごとに拘束力のある目標を設定する必要があると主張している。


■200キロごとに1カ所開設を

ACEAは、20年代半ばからFCトラックの台数が大幅に増加すると予想。2025年までに約300カ所の水素充填ステーションが必要になるとし、2030年までにEUの交通インフラ計画である「TEN―T(トランス・ヨーロピアン・トランスポート・ネットワーク)」の道路網に沿って200キロメートルごとに1カ所を開設すべきだと述べている。

■ドイツだけで300カ所は必要

国別では、30年までにドイツが300カ所、英国が150カ所、フランスが120カ所、イタリアが70カ所、スペインが60カ所、ポーランドが40カ所、オーストリアが30カ所、スウェーデンとリトアニア、チェコ、ベルギーがそれぞれ20カ所、必要とされている。

また、FCトラック用の水素充填ステーションは、ステーションごとに最低2つのディスペンサーを備え、水素の充填量は1日当たり6トン以上である必要があるとしている。

2021/5/25

 

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