韓国の化学・電池大手のSKイノベーション(SKI)は4日、電気自動車(EV)など向けの電池事業を分離し、SKI傘下の新会社に改組すると発表した。SKIは石油・ガスの探索・生産事業も分離し、今後はグループの持ち株会社となる方針だ。

電池事業の新会社の商号は「SKバッテリー」で、SKIが9月16日に開催する臨時株主総会での承認を得たうえで、10月1日付で発足する。SKIはSKバッテリーの全株式を保有し、完全子会社化する予定だ。

競合のLG化学は昨年12月に電池事業をスピンオフ(分離・独立)し、LGエナジーソリューション(LGES)を発足させており、SKIが追随する格好となった。

■年産能力は30年に500GWh

SKIの電池事業は韓国と米国、中国、ハンガリーに工場を保有しており、現在の電池セル生産能力は年間40ギガワット時(GWh)となっている。今後も急速な拡大を計画しており、2023年に85GWh、2025年に200GWhとなり、2030年には500GWhに達するとしている。

ただ、足元では黒字化の実現には至っておらず、2022年度に初の営業黒字を計上することを目指すとした。

2021/8/5

 

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