フィンランドの完成車受託生産会社のヴァルメト・オートモーティブ(Valmet Automotive)は14日、同国南西部のスオミ県ウーシカウプンキ(Uusikaupunki)で電池システムを生産する新工場を開所したと発表した。同社は2019年11月に同県サロ(Salo)市で電池システムの第1工場を開所させており、ウーシカウプンキ工場が電池事業で2カ所目の生産拠点となる。

ヴァルメトの電池システム工場の生産品目は電池セルではなく、電池パックや電池モジュールなどを製造している。今回の電池システム第2工場はヴァルメトの完成車生産工場と同じ建屋内に開設された。年産能力は電池モジュールと電池パックの合計で50万ユニットとしている。

電池システム第2工場の現在の従業員数は200人で、2024年までに500人まで増やす方針だ。フル稼働までの総投資額は1億2000万ユーロ(約155億円)に上る。

■第3工場は独で開設予定

同社は今年3月、独南西部バーデン=ヴュルテンベルク州キルヒャルト(Kirchardt)で電池システムの生産拠点としては3カ所目となる工場を設置すると発表。第3工場は2022年の上半期(1~6月)中に試験操業の開始を予定している。

ヴァルメトは2017年に中国のリチウムイオン電池メーカー大手である寧徳時代新能源科技(CATL、本社:福建省寧徳市)から23.08%の出資を受けていることから、ヴァルメトの電池システムにはCATL製の電池セルが使用されている可能性が高いとみられている。

2021/9/15

 

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