独フォルクスワーゲン(VW)はこのほど、昨年9月に発売した小型の電気自動車(EV)「ID.3」の受注台数が今年9月末までに14万4000台超に上ったことを明らかにした。このうち約50%が新規顧客だったという。

■8月の西欧EV市場で最多販売

ID.3はドイツと英国、アイルランド、オーストリア、スイスなどで今年8月に過去最多の販売台数を記録。8月には西欧のEV市場でも最多となっている。

VWはこうした需要に応えるため、独東部のツヴィッカウ(Zwickau)とドレスデンの両工場からID.3を毎日、約1200台出荷。ツヴィッカウ工場では2本の生産ラインを3シフト制で稼働している。このほか、中国・上海市嘉定区の安亭工場でも生産を開始。今秋に同国市場に向けて同モデルを発売するとしている。

■環境性能と革新技術に高い評価

同社が独国内の同モデルの顧客を対象に行った調査によれば、ID.3を購入またはリースした理由で最多だったのは「環境性能(回答者の60%)」で、これに「革新的な技術(同51%)」、ディーラーやサービスネットワークが提供する「パーソナルサポート」が続いた。

VWのセールス・マーケティング&アフターセールス担当取締役のゼルマー氏は「ID.3は平均以上の新規購買層を開拓した。約7万人の新規顧客は、当社がこのモデルとeモビリティ戦略とともに正しい方向に進んでいることの証明だ」と述べた。同社のほかのモデルでは新規顧客の比率の平均は約36%という。

2021/10/11

 

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