車載半導体大手の蘭NXPセミコンダクターズは20日、同社のCAN(コントローラーエリアネットワーク)信号改善機能付き(CAN SIC)トランシーバー「TJA146x」が中国の国有自動車メーカー大手の長安汽車の新型SUV(スポーツタイプ多目的車)「UNI―K」の先進運転支援システム(ADAS)に採用されたと発表した。自動車メーカーによる初の採用となる。

NXPのCAN SIC技術は、CAN信号のアクティブな改善により、大規模で複雑なネットワークでのCAN FD(CAN with Flexible Data Rate)ネットワークの運用を可能にし、実現可能なデータレートを高速化する。これにより、次世代自動車の技術的課題に対応可能でコスト効率の高いネットワーキング技術としてのCAN FDの可能性と柔軟性が広がるという。

■ワイヤハーネスのレイアウトの柔軟性が向上

長安汽車は、NXPのCAN SICトランシーバーを採用することで、リンギングによって発生する干渉の問題が解消され、ワイヤハーネスのレイアウトの柔軟性が向上し、5Mbpsなどの高速化への将来的なアップグレードの可能性が開かれたとしている。

2021/10/21

 

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