車載ソフトウエア開発の米セレンス(Cerence)は13日、独メルセデス・ベンツが同社のマルチメディアシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」の機能強化として、セレンスの会話型AI(人工知能)のインテリジェント機能と緊急車両検知機能(EVD:Emergency Vehicle Detection)を採用し、EQシリーズ初の電気自動車(EV)「EQS」に搭載したと発表した。


セレンスの会話型AIは、ドライバーの音声での質問に対して回答する。質問の例は、「現在のバッテリー容量(残量)で往復は可能ですか?」「ベルリンまでの交通状況はどうですか?バッテリーは持ちますか?」「目的地の近くにある無料の充電ステーションを教えて」「目的地に到着するまで何時間充電する必要がありますか?家に帰るために何回充電する必要がありますか?」――など。

■セレンスのEVDを初搭載

メルセデスのEQSは、セレンスのEVDが搭載された初めてのモデルとなる。セレンスのEVDはMBUXに統合され、緊急車両の接近をドライバーに警告することで適切な運転を支援。車載マイクでさまざまなタイプとスタイルの緊急車両のサイレンを正確かつ確実に検出し、ラジオやその他のメディアの音量を下げ、視覚と音声でドライバーに通知する。高速道路での自動運転中にサイレンが検出された場合、緊急車両に道を譲るために車を路肩に寄せる機能も持つという。

2022/1/14

 

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