ダイセルグループでエンジニアリングプラスチックの製造と販売を手掛けるポリプラスチックスは28日、中国・江蘇省南通経済開発区南区に新たにポリアセタールの製造拠点を建設すると発表した。新会社の年産能力は2段階で合計15万トンとなる予定。まず2024年11月に同9万トンの設備の操業を開始する。

■南通経済開発区の要請に対応

同グループは日本の富士工場、高雄工場(台湾)、クアンタン工場(マレーシア)、南通工場(中国)の世界4カ所にポリアセタールの生産拠点を持ち、年間29万トンの供給能力を持つ。このうち南通経済開発区の方針により、昨年3月に同北区にある化学工業企業の操業停止要請が出されたため、PTM Engineering Plastics (Nantong) が保有する南通工場の代替能力の準備を進めてきた。

ポリアセタールは機械特性や摺動性、成形性に優れたエンジニアリングプラスチックとして、自動車部品やOA機器、家電製品の部品のほか、ファスナーやバックルなどの日用品にまで幅広い産業分野で使用されている。14年にはマレーシアで9万トン相当の増設を行ったが、その後も市場は世界の経済成長とともに順調に拡大しているという。

2022/1/31

 

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