中国の浙江吉利控股集団の傘下にあるスウェーデンの高級車メーカー、ボルボ・カー・グループ(ボルボ・カーズ)は4日、スウェーデンの新興リチウムイオン電池メーカーであるノースボルト(Northvolt)と同国のイエーテボリ(ヨーテボリ)で電池セルを製造する合弁工場を建設すると発表した。


■3783億円を投資

投資額は300億スウェーデン・クローナ(約3783億円)で、2023年中に起工し、2025年中の生産開始を目指す。生産能力は年間50ギガワット時(GWh)で、電気自動車(EV)に換算すると約50万台分に相当する。フル稼働時の従業員数は最大3000人となる見込みだ。工場で消費する電力の多くは水力などの再生可能エネルギーで賄うとしている。

ボルボ・カーズは2030年までにラインアップをすべてEVに移行させる方針。合弁工場で製造した電池セルはボルボ・カーズのほか、同社と吉利集団の合弁会社であるポールスター(Polestar、中国語名:北極星)のEVにも搭載される見込みだ。

■R&Dセンターは年内に稼働

両社は昨年6月に電池セルの合弁会社の設立を発表。その際には合弁工場の操業開始は2026年中としていたため、今回の発表で1年前倒ししたことになる。昨年12月にはヨーテボリに合弁の研究開発(R&D)センターを設置すると発表。同センターでは主に電池セルと車両統合技術を開発する。同センターは年内に稼働を開始する予定で、数百人を配置することになっており、2023年の後半に採用を本格化する予定だ。

2022/2/7

 

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