中国の民営自動車メーカー大手の浙江吉利控股集団(本社:浙江省杭州市)と同社傘下のスウェーデンの高級車メーカーであるボルボ・カー・グループ(ボルボ・カーズ)の合弁会社、ポールスター(Polestar、中国語名:北極星)は23日、電気自動車(EV)の生産時に排出される二酸化炭素(CO2)を削減するためにサプライヤー5社を協力することで合意したと発表した。


ポールスターに協力する5社は独ZFとスウェーデンの鉄鋼大手SSAB、ノルウェーのアルミニウム材メーカーであるノルスク・ハイドロ、スウェーデンの自動車安全システム部品大手オートリブ、韓国のLG電子の傘下で自動車用ライトを製造するオーストリア企業のZKWとなっている。

ポールスターのトーマス・インゲンラート最高経営責任者(CEO)は今回の合意について「(生産時のCO2排出削減)は当社が単独で取り組むことができるミッションではない。今回の合意で強力なパートナーをそろえることができたのは喜ばしい」と語った。同社は2030年までに「完全に気候中立な車両」の生産を目指すとしている。

■SSABは化石燃料不使用の鉄鋼で実績

SSABは昨年8月、製鉄・製鋼の工程で化石燃料を使用しない世界初の鉄鋼を製造し、スウェーデンの商用車大手ボルボ・グループへの納品を完了したと発表。ノルスク・ハイドロも「ゼロ・カーボン」のアルミ材の製法確立を目指す。このほかの部品各社もポールスターと協力し、各部品の生産時のCO2排出量削減を目指していくことになる。

2022/2/25

 

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