東陽テクニカは25日、中国の新興の電気自動車(EV)メーカー、理想汽車(Li Auto、本社:北京市)から「車両対応EMC(Electro Magnetic Compatibility)試験システム」を1月に受注したと発表した。受注金額は約2億5000万円で、9月に納入する予定。中国の新興EVメーカーでは上海蔚来汽車(NIO、本社:上海市)に続き、2件目の採用となる。

EMCは、電磁環境両立性または電磁両立性と呼ばれる。EMC試験は、電子機器が放出する電気的ノイズが他の機器へ影響を与えず、外部からの電気的ノイズにより電子機器の正常動作が妨害されない、という2つの特性を測定し、評価する。

■コネクテッドカーやEVの開発に有用

理想汽車から受注した車両対応EMC試験システムは、自動車の車両自体の電気的ストレス(強電界など)に対する耐性試験や、車両や車載電子機器から放出される不要電磁波(電磁ノイズ)の測定を行うシステム。複雑化する厳しい電磁環境への耐性をより強化し、誤動作をさらに抑える車両開発や、コネクテッドカーに必要な通信性能を保証するためにも有用で、安全・安心な自動車の開発に寄与するという。

東洋テクニカは、中国子会社の東揚精測系統(上海)を通じ、中国国内でこれまでに約300のEMCシステムを販売しており、その実績と技術サポート力が理想汽車に認められたとしている。

2022/2/28

 

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