三菱商事は4日、同社と独ボッシュ、中国の北京汽車集団(北汽集団、本社:北京市)傘下のBlue Park Smart Energy Technology(BPSE)が、電気自動車(EV)向けの電池サービス事業を共同で開発することで合意したと発表した。ボッシュが開発した「バッテリー・イン・ザ・クラウド(電池をクラウド上で管理する技術)」をBPSEの電池交換式プラットフォームに搭載し、三菱商事の電池に関する商業化知見を組み合わせる。


バッテリー・イン・ザ・クラウドは、電池を継続的に監視・分析し、ビッグデータの利点を最大限に活用し、電池状態を最適化することにより、電池のパフォーマンスと寿命を最大化させ、EVの維持費用を低減する。また、電池交換式プラットフォームはEVの充電時間を短縮し、高稼働率が要求されている商用車分野の解決手段の一つと考えられている。

■管理ソフト開発で電池を「見える化」

3社は今後、バッテリー・イン・ザ・クラウドを電池交換式プラットフォームに適応し、電池の劣化状態、寿命の予測、充電などの状況を「見える化」する管理ソフトウエアを共同開発し、EVを保有するモビリティサービスプロバイダーやファイナンスを提供する金融機関向けにモニタリングサービスを提供することより、EV普及の課題解決を目指す。

ボッシュと三菱商事はまた、EV電池の見える化を実現することにより、EVの中古電池の2次利用を促進し、 保有するEVからより大きな価値を生み出すことにつながることを目指す。両社は、中国からの実証をベースに、他国でも同様な取り組みを広げることを検討する。

2022/3/7

 

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