中国の浙江吉利控股集団の傘下にあるスウェーデンの高級車メーカー、ボルボ・カー・グループ(ボルボ・カーズ)は11日、スウェーデンの首都ストックホルムの中心部にある既存のテック拠点に投資し、ソフトウエアエンジニアリング、データサイエンスと分析、製品管理、オンラインビジネス、ユーザーエクスペリエンスに長けた700人以上の専門家のためのワークスペースを新設すると発表した。ワークスペースは今年後半に改装され、最新化される予定。

■オンライン販売とソフトウエア開発を強化

テック拠点は、ボルボ・カーズが進めている変革の重要な注力分野であるオンライン販売とソフトウエア製品開発ですでに確立した必要な能力を基準に構築される予定。この拡張により、新車販売の少なくとも半分をオンラインで販売し、ソフトウエアの少なくとも半分を自社開発するという目標を2020年代半ばに実現することを目指す。

同社は同テック拠点に世界中から数百人の新しいチームメンバーを集めることを目標としている。ストックホルムは世界的に成功を収めている10億米ドル規模のハイテク企業数社の本拠地で、世界のハイテクシーンにアピールすることが可能としている。

■EVコンピューティングをコアシステムに集中化

自動車が従来の自動車の特性ではなくソフトウエアによって定義されるようになってきているため、ボルボ・カーズは、ソフトウエア開発を社内で行っている。ソフトウエアの自社開発による最大のメリットを得るため、同社は電気自動車(EV)内のコンピューティングを強力なコアシステムに集中化することも進めている。これにより、ボルボ・カーズは、無線更新(OTA)によって新しいソフトウエアや機能を車両に導入し続けることが可能となる。

2022/3/14

 

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