双日は18日、自動車内外装の自動撮影・スキャンシステム開発会社の独ツインナー(Twinner)に出資参画し、日本での販売総代理権を獲得したと発表した。出資額は公表していない。


■自動車の内外装を5分でスキャン

ツインナーは2019年の設立。同社が開発したスキャン装置「Twinner Space」は、自動車の内外装を約5分で360度パノラマ撮影・スキャンし、人工知能(AI)の活用によりクラウド上で処理することで対象車両のデジタルツインを生成できる。これにより、一度の撮影で車両の状態(内外装のキズ・凹み・擦れ、フレーム歪み、加修履歴・板金塗装の履歴、タイヤの溝など)の検出が可能となる。スキャン結果はアプリを通じてタブレットで確認できるとともに、あらゆるカットの画像を第三者に提供することもできる。

■欧州自動車メーカーが販売ネットワークに導入

Twinner Spaceは、主に欧州の自動車メーカーが自社販売ネットワークに導入しており、自動車メーカーだけでなく、自動車流通バリューチェーンを構成するオークション会社やリース会社、保険会社、陸送会社、車両商品化センター、自動車販売会社などに幅広く利用されている。

双日は、中古車の流通で1台ごとに異なる状態や過去履歴などの車両情報の透明性に課題があるなか、Twinner Spaceを提供することで販売店がデータを効率的に活用することができるとしている。

日本では今年7月に、Twinner Spaceの第1号機を双日オートグループ東海・アペルタ名古屋店(愛知県清洲市)の敷地内に設置し、一般公開する予定。

2022/3/22

 

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