日本郵船は28日、同社がトルコで運営に参画する完成車専用ターミナルのポート・ヤルンジャ(Port Yarimca)に、自動車専用船「セレーヌ・リーダー(SELENE LEADER)」が同社の運航船として初めて寄港したと発表した。


同ターミナルは2021年11月に開業したイスタンブール近郊のトルコ初の完成車ターミナル。トルコの大手複合企業オヤック(OYAK)グループ傘下の港湾運営会社と日本郵船が設立した合弁会社が運営しており、立体駐車場やPDI(完成車の納品前点検・補修・部品補給サービス)などの付加価値サービス向け区画を有する。

日本郵船はこれまで積み上げてきた完成車輸送と完成車ターミナル運営のノウハウを活用し、同ターミナルの運営を通じて、自動車メーカーをはじめとする顧客のニーズに対応するとしている。

■LNG燃料自動車専用船「プルメリア・リーダー」竣工

日本郵船は24日、造船会社の新来島どっく(本社:愛媛県今治市)に発注していた、液化天然ガス(LNG)を主燃料とする自動車専用船「プルメリア・リーダー(PLUMERIA LEADER)」が、新来島豊橋造船(愛知県豊橋市)で竣工したと発表した。「サクラ・リーダー(SAKURA LEADER)」に続く、同社にとって2隻目のLNG燃料自動車専用船となる。

プルメリア・リーダーは、LNG燃料化と船型改良により、従来の重油焚き機関と比べ、輸送単位あたりの二酸化炭素(CO2)排出量を約40%改善し、硫黄酸化物(SOx)の排出量は約99%、窒素酸化物(NOx)は約86%の削減を見込んでいる。1隻当たり約7000台(基準車換算)の輸送が可能な世界最大級の自動車専用船で、トヨタ自動車向けをはじめとする完成車輸送に従事する。

日本郵船グループは昨年9月、外航海運事業の温室効果ガス(GHG)排出量削減の長期目標を「2050年までのネット・ゼロエミッション達成」と決定している。

2022/3/29

 

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