サウジアラビアのサウジ基礎産業公社(SABIC)は22日、世界の電力へのエネルギー転換を加速し、気候変動に関する目標達成の支援を目的とした材料、ソリューション、専門知識、各種プログラムのエコシステムとして「BLUEHERO」の取り組みを発表した。BLUEHEROはより優れた、より安全で、より効率的な電気自動車(EV)を開発するという、SABIC独自の難燃性材料とソリューション開発における専門知識により、EV用電池の構造部品の性能向上に重点を置いている。

■金属の代替として熱可塑性樹脂を提供

SABICはEVの性能をさらに高めるため、従来の材料(金属)よりも大きな利点をもたらすことができる、費用対効果の高い、技術的に高度な熱可塑性樹脂を提供することを目指す。例えば、EV用の電池や電子部品、充電コンポーネントに樹脂を使用することで、軽量化や複雑なシステムの簡素化、航続距離の延長、設計自由度の拡大拡張、製造プロセスの合理化、リサイクル性、熱管理の強化や乗客の安全性向上といった複数のメリットを実現できるという。

BLUEHEROの電動化の取り組みでは、大型部品の成形、圧縮成形、先進的な射出成形技術、ポリマーの燃焼に関する専門知識などを活用し、重要な要件を満たして効率的な生産を可能にするソリューションを提供。集中的な開発や投資を通じ、熱可塑性樹脂製品の強化と拡大を進める方針という。

2022/6/23

 

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