日本電解(本社:茨城県筑西市)は20日、米子会社がジョージア州オーガスタに車載電池用銅箔の新工場を建設すると発表した。昨年12月にはサウスカロライナ州カムデンの既存工場に隣接して新工場を建設すると発表していたが、より優位性のある工場立地の検討を進めるなかで、工場機能の将来的な拡張性やコスト競争力を勘案し、建設計画を変更した。9月に着工し、2024年夏のサンプル出荷開始を目指す。


■年産能力9500トン、将来的に拡大

ジョージア州オーガスタの新工場の敷地面積は46万5000平方メートルで、設備投資額は1億5000万米ドル。車載電池用銅箔の年産能力は9500トンと従来の計画よりも500トン多く、将来的に生産能力を従来計画の3倍の年間2万8500トンまで拡大することを視野に入れた設計とした。競争力ある電力コスト、地域の有能な人材、ジョージア州政府をはじめとする地元政府によるサポートを得つつ、国際競争力のある工場を稼働させ、加速的に成長する北米の電解銅箔市場で確固たる地位を占めることを目指す。

■サウスカロライナ工場とのノウハウ共有が容易

新工場の建設用地は、主要高速道路や東海岸の港湾へのアクセスが良く、今後の事業拡大に資する優れたロケーションという。現在操業中のサウスカロライナ州カムデン工場からも車で2時間弱と至便で、製造現場ノウハウや管理業務の共有が容易としている。

2022/7/21

 

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