車載半導体大手の独インフィニオン・テクノロジーズは23日、光電子部品メーカーの米ツーシックスから炭化ケイ素(SiC)ウエハーを調達する複数年契約を締結した。最初の納入はすでに実行されたという。契約の詳細については公表していない。今回の契約はインフィニオンのマルチソーシング戦略をサポートし、サプライチェーンの安定性を高めるとしている。

SiCはシリコンと炭素の化合物で、効率的で堅牢、かつ低コストのパワー半導体を実現。SiCの優位性は太陽電池のコンバーターや産業用電源に加え、電動モビリティの分野でも顕著に表れており、SiCパワー半導体は、電気自動車(EV)のパワートレインの主要インバーター、車載電池の充電ユニット、充電インフラで使用されている。

■直径200mmのSiCウエハーへの移行でも協力

戦略的パートナーとして、インフィニオンとツーシックスは、直径200mmのSiCウエハーへの移行でも協力している。

インフィニオンの「CoolSiC」ブランドは、すでに産業用パワー半導体アプリケーションのための業界最大のポートフォリオとなっており、同社はSiC半導体の売り上げが2020年代前半で年平均60%以上成長し、20年代半ばまでに約10億米ドルに達すると予想している。

2022/8/25

 

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