三菱商事と出光興産、フィンランドのネステ(NESTE)、台湾の奇美実業の4社は3日、プラスチック向け再生可能原料(バイオマスナフサ)を原料としたバイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築し、バイオマスナフサ由来のスチレンモノマー(バイオマスSM)の製造、バイオマスSMを原料としたアクリロニトリルブタジエンスチレン(バイオマスABS樹脂)などのバイオマスプラスチックを製造することで合意したと発表した。


■日本初のバイオマスSMの生産

2023年前半の製造開始を予定。日本国内でのバイオマスSMの生産と、台湾でのバイオマスプラスチックの製造は初めてという。

バイオマスナフサの生産で世界最大級の規模を持つネステは、日本最大のSMメーカーである出光興産にバイオマスナフサを供給する。ネステが製造するバイオマスナフサは再生可能なバイオマス由来の原材料から製造されていることから、石油由来のナフサと比べて温室効果ガス(GHG)排出量を抑制することが可能。

出光興産がマスバランス方式で製造し、供給するバイオマスSMを原料とし、世界最大のABSメーカーである奇美実業がバイオマスプラスチックを製造する。三菱商事はサプライチェーン構築における全体のマネジメントを実施するとともに、バイオマス製品のマーケティングを担う。バイオマスプラスチックは自動車や家電などの製造に使用されることを想定している。

2022/10/4

 

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