欧米ステランティスは19日、フランス北東部グラン・テスト地域圏トレムリー(Tremery)にある工場で電気自動車(EV)向けモーターの生産を開始したと発表した。同工場はかつて世界最大級のディーゼルエンジンの工場だったが、今回の改修により電気モーターの工場となった。

トレムリー工場では、日本電産のグループ会社の仏日本電産ルロア・ソマーとの折半出資の合弁会社であるイーモーターズが、ステランティスのEV向け電気モーター「M3」の生産を開始している。同工場の生産能力は2024年までに年間100万ユニットに達する予定だ。

■23年から4モデルで搭載開始

M3は2023年から生産が始まるDS「3E-TENSE」やプジョー「e-208」、ジープ「アベンジャー」、オペル「モッカ・エレクトリック」に搭載されることが決まっており、その後も新型車での採用が続く見通し。M3の最高出力は115キロワット(156馬力)で、最大トルクは260ニュートンメートル(Nm)。新型の電池システムと組み合わせた場合のEVの航続距離は400キロメートル以上になるとしている。

ステランティスはPSAグループとフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の合併前の2018年から、トレムリー工場と近隣のメス(Metz)工場に計20億ユーロ(約2800億円)超を投資してきたとされる。

2022/12/21

 

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