大型トラックの自動運転技術の開発を手掛ける米トゥーシンプル(TuSimple、中国語表記は図森未来科技)は18日、世界全体で30%の人員を削減すると発表した。ただし、人員削減によって影響を受けるのは米国内で勤務する従業員に限られるとしている。

■6400万~6800万米ドルの支出を削減

人員削減にともなう退職金などの一時費用が約1200万~1300万米ドル生じる一方、年間で約6400万~6800万米ドルの支出を削減できるとしている。

また、昨年3月に公表していた中国を柱とするアジア太平洋事業を売却し、米国市場に専念する計画を撤回すると表明した。今後も大型トラック向けの自動運転システムの開発を継続する方針で、ドライバーがほとんど関与せず走行できる「レベル4」の開発を目指す。

■ナスダックから上場廃止の通知

同社は今月11日、2022年第3四半期(7~9月)決算と22年12月期通期決算の報告書を提出しておらず、5日付で米ナスダックから上場廃止の通知を受けたと発表。同社は昨年11月に会長兼CEO(最高経営責任者)だったXiaodi Hou氏を解任するなど経営上の混乱が続いている。

2023/5/22

 

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