特装車メーカーの極東開発工業(本社:兵庫県西宮市)は13日、インド子会社のサトラック(SATRAC)エンジニアリングの新工場建設に向け、同国南部タミルナド州首相との投資覚書に署名したと発表した。新工場は同州チェンナイ近郊に建設する予定。設備投資額は12億ルピー(約20億円)で、敷地面積は約5万8000平方メートルを予定している。2025年度(26年3月期)中の竣工と生産開始を目指す。

■23年3月期の業績が過去最高

極東開発工業は2020年9月、サトラックの全株式を取得。サトラックは南部カルナタカ州ベンガルール(旧バンガロール)近郊に本社と工場を置き、ダンプトラックや各種トレーラー、タンクローリーなどの特装車の製造を手掛けている。インドの旺盛な特装車の需要を背景にサトラックの業績は好調に推移し、23年3月期は販売台数、売上高、利益ともに過去最高となった。

今後もインドの需要は根強いものと見込まれることから、サトラックは主力製品であるダンプトラックやトレーラーをはじめとした生産能力の強化による受注の取り込みと販路拡大によるシェア増、将来的な製品の輸出展開を目指すため、チェンナイ近郊に新工場を建設することを決めた。新工場の稼働により、600人の新規雇用が創出されるという。

2023/6/14

 

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