サンケン電気は8日、同社の連結子会社である米アレグロ・マイクロシステムズ(Allegro MicroSystems)がTMR(トンネル磁気抵抗)センサー技術を提供する米クロッカス・テクノロジー・インターナショナル(Crocus Technology International)の全株式を取得する契約を締結したと発表した。取得価額は4億2000万米ドルで、今年年までに取得を完了する予定。

クロッカスは2006年の設立で、カリフォルニア州ミルピタスに本社を置き、車載用、産業用、民生用の電子機器の製造・設計者向けに先進的なTMRセンサー技術を提供している。同社をアレグロが買収することにより、eモビリティ、クリーンエネルギー、オートメーションなど、高成長アプリケーションに適した200を超える特許に基づく革新的な技術と製品の拡充が可能になるとしている。

■TMRセンサー市場が急成長

世界の磁気センサー市場は2028年度までに40億米ドル以上に成長する見込みで、なかでもTMRは30年までに市場規模が10億米ドルに近づくと予想されている。自動車・産機製品を原動力とするTMRセンサーの想定CAGR(年平均成長率)は30%と予想され、これは磁気センサー市場全体の成長率を大きく上回る。

2023/8/9

 

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