新興EV(電気自動車)メーカーの米ルーシッド・グループは27日、サウジアラビアで新工場を開所したと発表した。同国で初の乗用車の生産工場であり、同社としても初の海外生産拠点となる。


■当面はSKD生産

新工場の名称は「 Lucid's second Advanced Manufacturing Plant (AMP―2)」で、紅海に面した同国西岸のキング・アブドラ・エコノミック・シティ(KAEC)市内で建設された。当初はルーシッドの米アリゾナ工場で製造されたキットをSKD方式で生産する予定で、年産能力は5000台としている。数年内にサプライチェーンを構築し、数百人のサウジアラビア国籍の従業員も雇用する方針だ。将来的には同工場の年産能力を15万5000台まで引き上げるとしており、サウジ国外への輸出も目指している。

■政府が5万台の調達を確約

ルーシッドは同工場で高級SUVのルーシッド「エア」から生産を始める。サウジ政府は今後10年間で同工場製のEVを最低で5万台、最大で10万台調達することになっている。サウジ政府は2030年までに国内新車販売台数の30%以上をEVにすることを目指している。

サウジ政府系ファンドのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)は、ルーシッドの株式の60%超を保有している。

2023/09/28

 

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