仏ルノーは5日、ブラジル事業で3億5000万ユーロ(約556億円)を投資すると発表した。同国南部パラナ州のアイルトン・セナ工業団地内にあるクリチバ(Curitiba)工場での新モデルの生産準備に充当する。

■ホースからHV用エンジンを調達

新モデルはCセグメントに属するスポーツタイプ多目的車(SUV)で、ハイブリッド車(HV)となる見込みだが、モデル名については公表していない。HVパワートレインのエンジンはルノーのエンジン生産部門である「ホース(Horse)」が同工業団地内に保有する工場から調達する。ホースの同工場では2000万米ドルの投資が行われる。ホースはルノーと中国の民営自動車大手である浙江吉利控股集団、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコとの合弁会社の一部となる見通しとなっている。

新モデルは新型のプラットフォーム(車台)で製造するとしており、同車台は今年10月に発表した小型SUV(スポーツタイプ多目的車)の「カーディアン(Kardian)」の製造にも使われるとした。

■ルノーグループ・モジュラー・プラットフォームで生産

ルノーは今年10月に欧州域外での販売台数を伸ばすことを目的として2027年までに30億ユーロ(約4765億円)を投資すると発表。欧州域外の各地で8モデルを投入するとし、その第1弾としてカーディアンを公開。カーディアンは「ルノーグループ・モジュラー・プラットフォーム」で製造され、2024年中に南米とモロッコで発売される予定としていた。

同車台はBセグメント以上のモデルの生産に使用されることになっており、カーディアンはBセグメントに属することになっていることから、今回の投資によってCセグメント車の生産も具体化させたことになる。

2023/12/6

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する