出光興産は18日、マレーシア子会社の出光アドバンスドマテリアルズ(マレーシア)が南部ジョホール州パシルグダンに同社の独自素材であるSPS(シンジオタクチックポリスチレン)の第2製造装置を新設し、11月に商業運転を開始したと発表した。


第2製造装置の年産能力は9000トンで、稼働により同社のSPS樹脂の生産規模は千葉県市原市の千葉事業所内にある第1製造装置と合わせて2倍になり、より安定した生産・供給体制が実現する。

■自動車関連部品向けなどの需要拡大

SPS樹脂は1985年に出光が世界で初めて合成に成功し、97年に世界で初めて商業化を達成した純国産のエンジニアリングプラスチック。耐熱性(融点270℃)や耐熱水性、絶縁性、電波透過性に優れ、電気自動車(EV)を含む自動車関連部品、家電や食器・電子レンジ調理容器などの日用品などに広く採用され、需要が拡大しているという。

2023/12/19

 

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