欧米自動車大手のステランティスは12日、ベンチャーキャピタル子会社のステランティス・ベンチャーズを通じてナトリウムイオン電池の開発会社である仏ティアマト(Tiamat)に出資したと発表した。ティアマトの投資ラウンドに戦略的投資家として応じたとしているが、出資額や出資比率については明言していない。

ナトリウムイオン電池は車載電池で主流のリチウムイオン電池に比べ、生産コストの低さや低温下でのパフォーマンスの良さなどが利点とされるものの、大量生産時のコストが課題とされてきた。

■仏国内で新工場を計画

ティアマトはフランス国立科学研究センター(CNRS)からスピンオフして設立された企業で、今回のラウンドで得た資金をフランス国内で建設する新工場の建設に充当する方針。新工場では、まず電動工具や固定式の電力貯蔵システム(ESS)向けナトリウム電池の製造を開始したうえで、車載電池の製造にも取り組むとされる。

ティアマトはステランティスが選んだ2023年度の「トップパフォーミング技術スタートアップ企業」11社のうちの1社に数えられている。

2024/1/15

 

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