独フォルクスワーゲン(VW)と印マヒンドラ&マヒンドラ(M&M)は16日、VWグループの統一電池セルとなる「ユニファイド・セル」などをマヒンドラに供給することで合意したと発表した。両社は2022年8月にEV向けの部品を供給する合意文書に署名したが、具体的な部品を特定していなかった。


■マヒンドラはINGLO車台で採用

今回の合意では供給期間は「数年間」としたものの、電池セルの供給量については50ギガワット時(GWh)と特定している。マヒンドラは同電池セルを自社開発のEV用プラットフォームである「INGLO」で生産する5モデルに搭載する方針だ。最初のモデルは今年の12月に生産を開始する予定とされる。

電池セルのほかにもVWが開発したEV向け次世代モジュラー生産方式プラットフォーム(車台)である「MEB」の部品をマヒンドラが供給するが、電池セル以外の品目については明言していない。両社は今後もインド市場でのさらなる協業を模索するとしている。

■最初の電池セル外販先に

VWはすでにフォード・モーターへMEB車台を供給することが決まっており、マヒンドラはVWのMEB外販事業にとっては2社目の顧客となる。ただし、統一電池セルの外販先としてはマヒンドラが最初の顧客となった。

VWの部品事業統括ブランドのVWグループ・コンポーネンツは昨年9月、VWがマヒンドラ以外の複数の自動車メーカーにもEV部品の供給について交渉を進めていると説明。交渉先のうち1社は化石燃料を使用する内燃エンジン車を製造しているアジアの自動車メーカーで、VWから調達した部品を使用した車両をVWの協力を得て欧州で販売することを検討しているとしていた。

2024/2/19

 

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