仏ルノーは3月29日、同国北部オート=ノルマンディー地域圏のサンドゥビル(Sandouville)工場で2026年までに3億ユーロ(約490億円)を投資すると発表した。スウェーデンの商用車大手ボルボとの合弁会社であるフレクシス(Flexis)向けに電気自動車(EV)の配送用バンを製造する。


■雇用創出は550人

同工場の現在の雇用者数は1850人で、今回の投資による新規雇用創出は今後4年間で550人となる予定だ。フレクシス向けのEVバンの生産開始は2026年中となる見込み。工場内の各種設備だけでなくサプライヤーの工場からもリアルタイムでデータを収集し続けることで効率性を引き上げるほか、2030年までに同工場からの二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにすることを目指すとしている。

フレクシスは3月22日に設立したばかり。ルノーとボルボは3年間でそれぞれ3億ユーロ(約490億円)を投資する。現在の出資比率は折半だが、フランスの海運大手CMA CGMも出資参画する予定となっている。CMA CGMは輸送・物流の脱炭素化を重視する同社のエネルギーファンド「PULSE」を通じ、最大1億2000万ユーロ(約196億円)を出資する方針とされる。

■日産向けに供給の可能性も

ルノーは2026年にルノーおよび日産自動車ブランド向けとして新型の電動バンを投入する計画を進めており、この計画もフレクシスが担当するとみられている。フレクシスの電動バンはハードウエアよりもソフトウエアを中心に開発されるソフトウエア定義車両(Software Defined Vehicle、SDV)になるとされている。

2024/04/01

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する