ロームは10日、半導体の受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)と車載GaN(窒化ガリウム)の開発と量産に関する戦略的パートナーシップを締結したと発表した。ロームのGaNデバイス開発技術と、TSMCの業界最先端の「GaN-on-Silicon」プロセス技術を組み合わせることにより、高電圧・高周波特性の優れたパワーデバイスに対する需要の高まりに対応することを目指す。
GaNパワーデバイスは現在、ACアダプターやサーバー電源などの民生品や産業機器で使用されている。TSMCは電気自動車(EV)のオンボードチャージャーやインバーターなどの車載用途での将来的な環境効果を見込んでGaNテクノロジーを強化している。
TSMCのシニアディレクターのChien-Hsin Lee氏は、TSMCの高度な半導体製造技術とロームのパワーデバイス設計技術を組み合わせることで、GaN技術の限界を押し広げ、EVへの実装を推進していくと述べている。
2024/12/11