独フォルクスワーゲン(VW)グループが14日発表した2024年のグループ世界販売台数(納車ベース)は前年比2.3%減の902万7400台と2年ぶりに減少した。23年は4年ぶりの増加を示していたが、同社は昨年9月に24年通年の販売見通しを約900万台に下方修正していた。トヨタ自動車が先月発表した24年1~11月のグループ世界販売台数は985万7938台だったことから、24年通年では5年連続でトヨタがVWを上回り、世界トップとなることが確定した。トヨタは単体(レクサス含む)でもすでにVWのグループ販売を上回っている。

■中国が2年ぶり減少

VWの地域別のグループ販売台数は、西欧が0.4%減の325万8600台と減少に転じ、中・東欧は1.7%増の51万2000台と2年連続で増加した。北米が6.4%増の105万7000台、南米が14.7%増の59万4300台で、ともに2年連続で増加。中国は9.5%減の292万8100台と2年ぶりに減少した。中国を除くアジア太平洋は17.6%減の29万5200台と減少に転じ、中東・アフリカは6.4%増の38万2300台と2年連続で増加した。

■EV販売は3.4%減

電気自動車(EV)のグループ販売台数は3.4%減の74万4800台と減少に転じ、グループの世界販売に占める割合は前年の8.3%から横ばいとなった。地域別のEV販売台数は、欧州が5.2%減の44万7900台、米国が30.5%減の7万1000台で、中国が8.1%増の20万7400台、その他の地域が12%増の4万100台だった。

■VWブランドの乗用車が2年ぶり減少

ブランド別の販売台数は、VWブランドの乗用車が1.4%減の479万6900台と2年ぶりに減少。アウディが11.8%減の167万1200台だった。シュコダは6.9%増の92万6600台、セアト(クプラ含む)は7.5%増の55万8200台だった。

ポルシェは3%減の31万700台、ベントレーは21.5%減の1万600台、ランボルギーニは5.7%増の1万700台となった。

■VWブランドの商用車が0.3%減

商用車は、VWブランドが0.3%減の40万8300台。商用車事業子会社トレイトンは1.2%減の33万4200台で、内訳は独MANが17.2%減の9万5700台、VWトラック&バスが23.6%増の4万5800台、スウェーデンのスカニアが5.7%増の10万2100台、米ナビスターを含むインターナショナル部門が1.9%増の9万600台となっている。

2025/1/15

 

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