生産設備メーカーの独デュル(Durr)はこのほど、台湾のEMS(電子機器の受託製造サービス)世界最大手の鴻海(ホンハイ)精密工業とサウジアラビア政府の公共投資基金(PIF)の電気自動車(EV)の合弁ブランドであるCEER(Ceerと表記する場合もある)に新タイプの塗装施設となる「Paint Shop of the Future」を導入すると発表した。
新システムはサウジ西岸のキング・アブドラ・エコノミック・シティ(KAEC)にあるCEERマニュファクチャリング・コンプレックスで2026年第4四半期(10~12月)に生産を開始する予定。無人搬送車(AGV)がモジュール化されたシステムで需要に応じてステーション間の車体輸送を行うほか、最新の塗装技術によりEVの内装と外装を同一のブースで塗装できる。
■車体の加熱処理時間を最大30%削減
新システムではデュルの新世代のオーブン「EcoInCure」を採用。車体を内側から加熱し、大型の車体部品により直接的に熱を伝達することで、従来のシステムに比べて車体の加熱処理時間を最大30%削減できる。また、「Durr CTS」の排気浄化システム「Oxi.X RV」が再生熱酸化(RTO)の原理を利用してオーブンからの排気を浄化。同システムは電力で稼働するため、燃焼に伴う不要な副生成物が発生しないという。
このほか、オーバースプレーフリーの塗装システム「EcoPaintJet Pro」が導入される予定。これにより車両のツートーン塗装仕上げが可能になり、顧客ごとの製品設計と自動化生産を両立できるとしている。
2026/01/20


