自動運転システムの開発を手がけるティアフォー(Tier IV、本社:愛知県名古屋市)は16日、運行設計領域(Operational Design Domain:ODD)を最大化することを目的に、データ中心な人工知能(AI)を活用した「レベル4」の自動運転向けソフトウエアスタックを開発し、自動運転用オープンソースソフトウエア(Open Source Software:OSS)の「Autoware」のリポジトリを通じて公開した。同ソフトウエアスタックの有効性を検証するため、東京、米ピッツバーグ、独ミュンヘンの日米欧3拠点で大学などと連携し、環境固有の追加データセットを用いた試験走行を開始したとしている。


このソフトウエアスタックは自動車業界の要望に基づく多様なシステムオンチップ(SoC)やセンサー構成に適応可能。さらに、ティアフォーの機械学習基盤(Machine Learning Operations:MLOps)を併せて活用することで、自動車メーカーは自社の走行データを用いてAIモデルの性能を継続的に改善できる。

■「自動運転レベル4+」の概念を提唱

ティアフォーは複雑さが異なる多様な走行環境に対して完全自動運転の適用範囲を段階的に拡張していく概念として「自動運転レベル4+」を提唱している。これは、特定の区域などの条件付きでドライバーが関与せず走行可能なレベル4の自動運転を起点としながら、実運用から得られるデータを活用してAIモデルを継続的に改善し、ユースケースを拡張していく考え方。今回公開したデータ中心のAI技術は、この概念を支える中核要素となる。

同ソフトウエアスタックは、2025年7月に公開したE2E(エンド・ツー・エンド)アーキテクチャーを基にAutowareの機能実装を拡張したもの。多様な走行環境での適応性と拡張性を前提とし、特定のハードウエア構成に依存せずSoCやセンサーの違いに柔軟に対応できるよう、「認識AIと経路生成AIを組み合わせたハイブリッド系」と「すべての運転行動をひとつのAIで行うE2E系」からソフトウエア構成を選択可能。これらは、自動車メーカーが自社の設計や運用に応じた自動運転システムの開発を主導するための基盤になるという。

2026/03/17

 

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