ドイツの投資会社であるムタレス(mutares)グループは18日、フランスの自動車部品大手プラスチック・オムニウム(PLOF)から商用車向け部品事業を買収すると発表した。ムタレス傘下の商用車部品事業子会社と統合する方針だ。


PLOFの商用車部品事業は大型トラックなどのボディや構造部材などを製造しており、フランス国内で5カ所、中国で2カ所、ドイツとメキシコで各1カ所に工場を展開している。従業員数は約1500人で、2015年の売上高は1億9000万ユーロ(約224億円)だった。

■売上高4億ユーロの新会社を創出
ムタレスは既存の子会社で商用車向け騒音・熱対策部品メーカーであるSTSアコースティクスに
買収したPLOFの商用車部品事業を統合させる方針だ。売上高4億ユーロ(約471億円)の商用車部品メーカーを創出するとしている。新会社の従業員数は2700人となり、15工場を保有することになる。従業員側との協議や当局の承認などの手続きを経て2017年中に買収手続きを完了させる計画となっている。買収額については公表していない。

■PLOFはライトビークルに集中
一方、売り手となったPLOFは今後、乗用車や小型トラックなどのライトビークル事業に集中するために商用車部品事業の売却を決めたと説明した。同社は昨年12月に仏フォルシアからバンパーなどの自動車外装品事業を買収。売上高を買収以前の60億ユーロ(約7056億円)から80億ユーロ(約9408億円)規模まで引き上げている。

2016/11/22

 

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