米環境保護局(EPA)は現地時間の8日、米国で販売された2013年モデルの自動車(乗用車、小型トラック)の企業平均燃費が24.1MPG(1リットル当たり約10.2キロメートル)だったと発表した。メーカー別のランキングでは1~4位を日系が占めている。

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12年モデルに比べて0.5MPG(同約200メートル)向上し、EPAが1975年に統計を取り始めて以降で最高を記録した。04年以降では5MPG(同約2.1キロ)改善したとしている。二酸化炭素(CO2)排出量も1マイル走行当たり369グラム(1キロ走行当たり約230.6グラム)となり、過去最低を記録した。

EPAによれば、平均燃費は過去9年間で8回改善したとしており、自動車メーカー各社が直噴エンジンやターボチャージャー、多段トランスミッションなどの低燃費化技術を積極的に取り入れた成果だとしている。

■日産の改善幅が最大

メーカー別の首位はマツダで、平均燃費が28.1MPG(同約11.9キロ)、2位はホンダで27.4MPG(同約11.6キロ)、3位はスバルで26.7MPG(同約11.4キロ)、4位は日産自動車で26.2MPG(同約11.1キロ)だった。日産は主要11社中で最も改善幅が大きいメーカーとなり、前年比で2.1MPG(同約900メートル)の改善を記録している。

欧米勢ではフォルクスワーゲン(VW)が5位で最も高く、25.7MPG(同約10.9キロ)だった。6位はトヨタで25.1MPG(同約10.7キロ)となっている。最下位はフィアットを含むクライスラーだった。

現代自動車と起亜自動車は燃費性能の誇張問題があったため、今回のランキングからは除外されている。

■CAFE規制値に届かない恐れ

今回の調査結果は、米国の自動車業界が一貫して燃費性能の改善に向かっていることを示したが、その一方で、政府が定めた目標値とは大きな隔たりがあることも明確になった。米政府は企業平均燃費規制(CAFE)で25年モデルについて54.5MPG(同約23.2キロ)、16年モデルについては35.5MPG(同約15.1キロ)の数値目標を設定しているが、13年モデルの24.1MPGとは10ポイント以上の差があり、12年度と13年度の改善幅である0.5MPGの延長線上では、ピックアップトラックなどの燃費性能を高く評価する特例を考慮に入れたとしても、目標を達成できない恐れが強まった格好だ。

2014/10/10

 

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