米有力誌のコンシューマー・リポーツ(CR)が現地時間の27日発表した2014年度自動車信頼度ランキングによると、米消費者による信頼度で日系ブランドが1~4位を占めたことが分かった。首位はトヨタの高級車ブランドであるレクサスで、2位はトヨタとなった。両ブランドともに2年連続で1~2位を確保したことになる。3位にはマツダ、4位にはホンダが入った。


■欧米系は3ブランドがベスト10内に

同調査はCRの読者が保有する110万台を対象として実施したアンケート調査を基にしており、評価対象となったのは28ブランドの248モデル。この調査では従来から日本車メーカーが圧倒的な好成績を残してきたが、前回に続きフォルクスワーゲン(VW)の高級車ブランドであるアウディが5位、ゼネラル・モーターズ(GM)のビュイックが6位、ポルシェが9位に入っており、欧米勢が今回も上位の一角を占めた。

これら欧米3ブランド以外は7位にスバル、8位にトヨタ系サイオン、10位に起亜、11位にホンダ系アキュラとなっており、日系を中心とするアジアのブランドが上位を占めた。日産は16位だったものの、前回の22位からは6ランク上昇している。

下位にはフィアットやジープ、ラム、ダッジなどフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)傘下の各ブランドが並んだ。いずれもほとんどのモデルが平均以下の評価を受けたとされている。FCA系以外ではメルセデス・ベンツが最も低い24位で「CLA」のセダンと「Sクラス」が厳しい評価を受けた。

一方、上位のレクサスとトヨタ、マツダ、ホンダ、ビュイックは全モデルが平均以上の評価を得たことで高い順位を得ている。

■インフォテインメント機器の評価がカギに

以前からCR誌が指摘し続けているタッチパネル式インフォテインメント装置への評価が順位に大きく影響したもようだ。

フォードとリンカーンは過去数年間にわたって悪評が続いてきたインフォテインメント装置の「マイタッチ」を改良。フォード「エクスプローラー」のインフォテインメント装置関連のクレーム率は一時期28%に達していたが、14年モデルでは3%に低下している。

一方、20位となったインフィニティは「Q50」のインフォテインメント装置について回答者の5人に一人が問題点を指摘しており、新型車としては最も厳しい評価を受けた。同ブランドは「QX60」への低評価もあって14ランク下落している。

■米系は主力モデルに低評価

米系では各ブランドの主力モデルに厳しい評価が下された。シボレーは「ソニック」と「クルーズ」、フォードは「フィエスタ」と「フォーカス」、ダッジは「ダート」のターボ車がいずれも平均以下となった。

ピックアップトラックもGMCの「シエラ1500」とラム「1500」がそれぞれのブランドへの評価を引き下げた原因と指摘している。

電気自動車(EV)のテスラについては、CRの規定により2モデル以上を販売するブランドだけを対象としているため、今回のランキングからは除外された。ただし、「モデルS」の評価自体は平均レベルだったとしている。

同誌は広告を掲載しないことで知られ、電子版を含む発行部数は公称800万部。新車販売に最も影響する媒体の一つとされている。モデル別評価などの詳細な調査結果はウェブサイトの電子版と10月30日に発行される12月号で掲載される。

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2014/10/28

 

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