英自動車工業会(SMMT)が23日発表した2014年の英国の乗用車生産台数は前年比1.2%増の152万8148台だった。07年以降の最高水準を記録した。輸出はやや減少したものの、強い国内需要に支えられた。SMMTのマイク・ホーズ最高責任者は、過去2年間で70億ポンド(約1兆2340億円)以上の設備投資が発表されたと説明。15年は新型車の生産開始が加速するとみている。ロイター通信が伝えた。


■12月の乗用車生産は5カ月ぶり増加

14年の乗用車生産の内訳は、国内向けが8%増の33万2952台、輸出向けが0.5%減の119万5196台だった。SMMTは昨年初めに14年通年の生産予想を159万台としていたが、達成はならなかった。

14年12月の乗用車生産は前年同月比27.1%増の10万8721台となり、10年来で最高を記録。5カ月ぶりに増加に転じた。内訳は、国内向けが49.5%増の2万2535台、輸出向けが22.3%増の8万6186台だった。

■14年商用車生産は2けた減

14年の商用車生産は19.7%減の7万731台だった。内訳は、国内向けが10.7%減の3万5909台、輸出向けが27.3%減の3万4822台だった。

12月は12.6%増の5815台となり、1年6カ月ぶりに増加に転じている。内訳は、国内向けが177.7%増の2891台と急伸。輸出向けは29.1%減の2924台だった。

ホーズ最高責任者は、英国の商用車生産が昨年12月に転換点を迎えたと強調。新型車の増産と国内市場の活性化で、15年には好調な販売を予想している。

■14年のエンジン生産6.2%減

14年のエンジン生産は6.2%減の239万4668基。内訳は、国内向けが11.2%減の90万7199基、輸出向けが2.9%減の148万7469台だった。複数の工場で新型エンジン導入のための設備の入れ替えが行われたことが影響した。

ただ、12月単月の生産は6.7%増の15万9193基で、8カ月ぶりに増加した。国内向けが23.4%増の6万1317台に回復。輸出向けは1.6%減の9万7876台で、6カ月連続で前年実績を下回った。

ホーズ最高責任者は、BMWやフォード・モーター、ジャガー・ランドローバー(JLR)が過去数年間で10億ポンド(約1760億円)以上の設備投資を行っていると述べ、今後は生産量が増加するとの見通しを示した。

2015/1/26

 

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