スウェーデンの自動車安全システム大手オートリブは29日、2014年第4四半期(10~12月)の売上高が前年同期比0.1%増の23億5370万米ドルだったと発表した。営業利益は6.9%増の2億1670万米ドル。欧州の新車販売の回復と原材料費の低減により、市場の予想を上回る業績を上げた。


14年通年の売上高は5%増の92億4050万米ドルで、粗利益は5.8%増の18億380万米ドル、純利益は4.3%減の4億6900万米ドル。同社は15年の売上高が6%以上増加するとみている。

14年の製品別の売上高は、エアバッグが4.7%増の59億5130万米ドル、シートベルトが1%増の28億10万米ドル。アクティブセーフティーは41.9%増の4億8910万米ドルと急伸した。

14年の地域別の売上高は、アジアが4.2%増の30億9790万米ドルで、うち中国が8.3%増の15億2160万米ドルと大きく伸びた。日本は0.1%減の6億8770万米ドルで、その他アジアが0.9%増の8億8860万米ドルだった。米州は5.3%増の30億9940万米ドル、欧州は5.5%増の30億4320万米ドルだった。

■15年の営業利益率9.5%に

ジャン・カールソン最高経営責任者(CEO)は、14年第4四半期の業績が予想を上回ったとしたうえで、15年は設備投資と研究開発(R&D)費を増やす一方で営業利益の引き上げを達成する見通しと述べている。15年の調整済み営業利益率は、14年の9.1%から9.5%に伸びると予想している。

競合のタカタがエアバッグの大量リコール(回収・無償修理)問題を抱えるなか、オートリブはエアバッグのインフレーター(膨張装置)の生産能力を16年までに最大2500万個に増強すると発表している。

2015/1/30

 

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