タイヤ大手の仏ミシュランがこのほど発表した上半期(1~6月)決算は、売上高が前年同期比8.5%増の104億9700万ユーロ(約1兆4221億円)、営業利益が9%増の12億6200万ユーロ(約1710億円)、純利益が13.3%増の7億700万ユーロ(約957億8000万円)だった。販売量は2.4%増となり、市場水準を上回った。特に乗用車・小型トラック用タイヤの販売が好調だった。


価格ミックスは前期比で改善したものの、特に原材料価格に基づく価格連動制(スライド制)による契約価格の調整、管理価格の見直しを反映し、価格ミックスと原材料価格の変化がマイナスの影響を与えた。

ジャン・ドミニク・ スナール最高経営責任者(CEO)は、より幅広いソリューション・ポートフォリオの活用と、顧客アクセスの拡大、従来の市場の需要の高まりを把握することにより、上半期に力強い成長を獲得したと強調。ミシュラン「CrossClimate」やBFGoodrichタイヤなどの最新ラインアップが成功し、直需市場のポジションを強化したと述べた。

■通期の見通しは据え置き

同社は通期の業績見通しを据え置いており、為替効果を除外した営業利益(特別損益算入前の営業利益)の増加、11%を上回る使用総資本利益率(ROCE)、7億ユーロ(約948億円)を上回る構造的なフリーキャッシュフローを実現し、合計で約18億ユーロ(約2439億円)に上る資本支出プログラムを推進する目標を確認した。

2015/8/5

 

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