化学世界大手の蘭ライオンデルバセル(LyondellBasell)は10日、インドの同業であるSJSプラスティブレンズ(SJS Plastiblends)を買収すると発表した。買収額は公表していない。
SJSは1996年の設立。主に自動車向けのポリプロピレン・コンパウンド(PPC)を製造しており、インド西部のマハラシュトラ州オーランガバードに本社工場を置く。従業員数は60人で、生産能力は年間1万2000トンとなっている。PPCはバンパーやトリムなどの材料として幅広く自動車で採用されている。
ライオンデルバセルは蘭ロッテルダムに本社を置き、18カ国の55カ所に工場を展開している。2014年の売上高は456億米ドルに上る。同社のボブ・パテル会長兼最高経営責任者(CEO)はSJSを買収した理由について「長期的に成長し続けるインドの自動車市場で地歩を築くこと」が目的と説明した。
同社はインドの自動車市場について米IHSのデータを引用し、現在は世界4位で年間300万台としたうえで、2021年まで年率6~8%のペースで成長するとの見通しを示している。
2015/8/11