ゼネラル・モーターズ(GM)は27日、テネシー州スプリングヒル工場の改修に7億8870万米ドルを投資すると発表した。同州内のベイシティ・パワートレイン工場にも1億1800万米ドルを投資するとしており、総額で9億670万米ドルをテネシー州内の工場に追加投資することになった。

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スプリングヒル工場では新型エンジンと完成車1モデルの生産準備に充てるとしたが、エンジンの種類や完成車の車種など詳細については公表していない。ベイシティ工場についても使途は示さなかった。工事は今年5月に開始し、数年間にわたって続くとしている。

雇用面での効果は、スプリングヒル工場での新規雇用創出が792人、雇用維持が16人となり、ベイシティ工場ではそれぞれ29人と67人になると説明した。

スプリングヒル工場をめぐっては、今年2月に1億4800万米ドルを投資し、V型8気筒の新型エンジンの生産準備を進めると発表していた。同工場がV8エンジンを生産するのは初めて。北米市場でのフルサイズピックアップトラックやスポーツタイプ多目的車(SUV)の需要増に対応する。これにより約200人の雇用が維持されることになっていた。

■年内にV8エンジンの生産開始
スプリングヒル工場は1990年の開所で、現在は完成車としてキャデラック「XT5」とGMC「アカディア」を製造するほか、4気筒エンジンも生産しており、世界各地の完成車工場に向けて出荷している。新たなに追加されることになったV8エンジンの生産は第4四半期(10~12月)中に始まる見通しだ。

もう一方のベイシティ工場は1892年に自転車の生産工場で設立され、1918年にGM傘下に入った。現在はエンジンのコンポーネントとなる部品を製造している。2010年以降の同工場への累積投資額は今回の分を含めて2億4940万米ドルになるとした。

2016/4/28

 

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